熟成のコート・ロティ、力強いジゴンダス、エレガントなヴァントー、南仏ローヌを代表する3産地を厳選。
ヴァントー・ル・レシ・2019・レ・シャンセル
ローヌ南部・ヴォークリューズ県に位置する「ヴァントー」の個性をスタイリッシュに表現した赤ワインです。生産者のレ・シャンセルは、2017年設立と比較的新しいワイナリーながら、テロワールを活かした高品質なワイン造りで注目を集めています。
この「ル・レシ」は、標高400mを超える丘陵地に広がる畑のぶどうを使用。標高の高さによる昼夜の寒暖差がぶどうに豊かな酸と香りの複雑さを与え、ヴァントーらしい骨太な味わいにエレガンスを加えています。
香りにはラズベリー、イチジク、ブラックチェリーやカシスなどの赤黒系果実と、ブラックペッパーやリコリス、地中海ハーブのアロマが重なり、ヴァントーの野趣とエレガンスが共存します。
口に含むと、熟した果実味がふわりと広がり、豊かなタンニンが全体を支えつつも角がなく、シルキーな質感が印象的。ミネラル感も心地よく、余韻にはスパイシーさとともにフレッシュな酸が残ります。しっかりとしたボディながらも重すぎず、バランスの取れた飲み心地が特徴です。
ラムのグリルやスパイスを使った肉料理との相性が抜群で、しっかりとした味わいを求める食事に寄り添う1本。伝統とモダンが融合した、ヴァントゥーの可能性を示す注目の赤ワインです。
南ローヌを代表する銘醸地ジゴンダスの個性をしっかりと表現した1本です。生産者であるペランは、シャトー・ド・ボーカステルを所有する名門であり、ローヌ各地で質の高いワインを手掛けています。
ジゴンダスの畑は、デンテル・ド・モンミライユの山塊の麓、石灰岩や粘土質、沖積土壌が混ざる標高300~400mの斜面に広がります。これにより昼夜の寒暖差が生まれ、力強さとエレガンスを併せ持つワインが生まれるのが特徴です。
香りにはブラックベリーやチェリーの果実香に加え、黒コショウやリコリス、タイム、ラベンダーといった南仏らしいハーブのニュアンスが広がります。樽熟成からくるスパイスやカカオのような風味もほどよく重なり、奥行きのあるアロマを形成。
口に含むと、熟した黒系果実の風味とともに、しっかりとしたタンニンが骨格を形成し、酸のフレッシュさが全体を引き締めます。余韻にはスパイシーさやミネラル感が残り、飲み応えがありつつも重すぎず、エレガントに仕上がっています。
ジビエやラムのロースト、香辛料を使った料理との相性が抜群で、今すぐでも十分に楽しめる一方で、数年の熟成によってさらなる複雑さが期待できるポテンシャルも秘めています。力強さと上品さを兼ね備えたジゴンダスの魅力が詰まった1本です。
北ローヌ最高峰の銘醸地コート・ロティで造られる、ジョルジュ・ヴェルネが手掛けるエレガントで洗練された赤ワインです。ジョルジュ・ヴェルネは本来、ヴィオニエの名手として知られる存在ですが、赤ワインの分野でも高い評価を受けています。
「ブロンド・デュ・セニョール」は、主にシラーにほんのわずかにヴィオニエを加えた伝統的なスタイル。特にこのキュヴェは「コート・ブロンド」と呼ばれる、比較的花崗岩や石灰質を含む南向きの暖かい区画由来で、力強さの中にも華やかさや柔らかさを兼ね備えています。
2011年ヴィンテージは熟成のピークに差しかかる美しいタイミングで、果実味と熟成由来の複雑さがバランス良く融合しています。香りにはブラックチェリーやカシスなどの黒系果実に加え、スミレやドライフラワー、なめし革、白コショウ、スモーキーなニュアンスが幾重にも重なります。
味わいは滑らかな口当たりから始まり、熟成を経てこなれたタンニンが心地よく広がります。果実の凝縮感はありながらも重たさはなく、酸がしっかりと残ることで全体のバランスが見事に取れています。余韻には黒胡椒やリコリス、ほのかな燻香といった複雑な風味が長く続き、北ローヌらしい冷涼感と繊細さを堪能できます。
熟成により力強さが丸みを帯び、エレガンスと芳醇さが同居する美しい仕上がり。赤身肉や鴨のロースト、熟成チーズなどと素晴らしい相性を見せ、今がまさに飲み頃の1本です。北ローヌの偉大なテロワールとヴェルネの技が融合した、完成度の高いコート・ロティといえます。
関連商品
この商品を買った人はこちらの商品も購入しています。










