優雅でフローラルな香りとしっかりとしたミネラル感があり骨格のある味わいの白ワイン
ドメーヌ・ド・モンティーユのネゴシアンとして、2003年からスタートしたメゾン・ド・モンティーユ。ブルゴーニュの最北シャブリから南のコート・シャロネーズまで、幅広いラインナップを揃えます。
その中のひとつ、サン・ロマンは、ブルゴーニュのコート・ド・ボーヌにある産地で上質なワインを作り、特に白ワインには定評のあります。このサン・ロマンは、コート・ド・ボーヌの他のエリアと比べ、環境が独特です。ブルゴーニュを縦断する格好で存在するコート・ドールという丘からやや外れた、断崖の北に位置するため、若干孤立した印象を持つエリアです。
他のエリアに比べ、標高が高いため、やや冷涼な環境であることが多いのですが、この環境で育つぶどうは、新鮮味があり、柑橘系のようなキレのある質を備えたぶどうができあがります。
このぶどうからできる白ワインは、優雅でフローラルな香りと、フレッシュな酸、しっかりとしたミネラル感があり、骨格のある味わいとなっています。
ドメーヌ・ド・モンティーユ(メゾン・ド・モンティーユ)
ヴォルネイのドメーヌ・ド・モンティーユといえば、古典的ワインの銘醸家として名の知れたドメーヌです。
先代のユベールはディジョンでの弁護士が本業。というのも1947年にドメーヌを相続した時、ブドウ畑の面積はわずか3haでした。
その後、息子のエティエンヌとともにブドウ畑を拡張し、1990年代には7haを超えるまでに広がります。
このエティエンヌもパリのクーパース&ライブランド(現プライスウォーターハウス・クーパース)の会計士として働いていたが、2001年にブルゴーニュに戻り、シャトー・ド・ピュリニー・モンラッシェの経営に就くと同時に、ドメーヌ・ド・モンティーユの当主となります。
エティエンヌがフルタイムで経営にあたるようになってからというもの、ドメーヌの版図拡大は凄まじく、1993年にはすでに、ピュリニー・モンラッシェ1級畑カイユレをジャン・シャルトロンから買い取っていたが、2004年にボーヌ1級畑エーグロ(白)、特級畑コルトン・クロ・デュ・ロワ、コルトン・シャルルマーニュを入手します。
2005年にドメーヌ・デュジャックと共同でトマ・モワイヤールを買収し、コート・ド・ニュイにも進出しました。
この時にヴォーヌ・ロマネ1級畑マルコンソール、ニュイ・サン・ジョルジュ1級畑オー・トレイ、特級畑クロ・ド・ヴージョをラインナップに加えている。
さらに2012年、エティエンヌが経営を任されていたシャトー・ド・ピュリニー・モンラッシェをオーナーの金融機関から買い取ります。
ただし、シャトーが所有していた特級畑モンラッシェとバタール・モンラッシェは、この買収に協力したシャトー・ラトゥールのフランソワ・ピノーに譲り、彼のドメーヌ・ドゥージェニーに加わることになります。
2017年からは、シャトー・ド・ピュリニー・モンラッシェとして生産されていたワインは、全てドメーヌ・ド・モンティーユとなります。
白ワインのラインナップ拡充を見越して、エティエンヌはともにマイクロ・ネゴスのドゥー・モンティーユを運営していた妹のアリックスを、2006年から白ワインの醸造責任者に任命。現在彼女はドメーヌを離れています。
一方、赤ワインはエティエンヌがおもに監督するものの、全体のセラーマスターとしてアメリカ人のブライアン・シーヴが2010年に就任しています。
現在、ネゴスは、メゾン・ド・モンティーユ として生産されています。
こうしてあまりにも拡大したためヴォルネイの醸造施設では間に合わなくなり、現在は旧ロピトー・ミニョンが所有していたムルソーのセラーでワイン造りをしています。
一般にエレガントとされるヴォルネイでさえも、「いつ開くのかわからない」と言われたドメーヌ・ド・モンティーユのワインだが、今日では若いうちから香り高く、そしてタンニンもしなやかなものとなり、かつ長期熟成にも十分耐え得るスタイルへと大きく変化しています。
全房を用いた醸造など、基本的にはユベール時代の様式を継承しながらも、より完熟したブドウを摘み取り、抽出の仕方や発酵温度の管理をより綿密に行うことで、現在のスタイルを築きました。
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