名門サン・ダミアンが手がける有機白ワイン。豊かな果実味と酸が織りなす上質な味わい。
有機認証を得た白ぶどう(グルナッシュ・ブラン、クレレット、ヴィオニエなど)のブレンドで、果実の力強さと爽やかな酸味が見事に調和した味わいが魅力です。
グラスからは白桃と柑橘系フルーツの華やかな香りが立ち上り、それにミネラル感やわずかなハーブ、アーモンドのニュアンスが重なります。味わいも香りの印象を裏切らず、しっかりとしたボディにキレの良い酸が支えとなっており、アルコールを感じさせない瑞々しさが持続します。
果実味主体ながらミネラリーな輪郭があり、余韻にかすかにビターな後味やハーブの清涼感、アーモンドの余韻が心地良く残るバランスがすばらしいワインです。
“フルボディだけど酸が効いていて飲み疲れない”という特徴は、ローストチキンやクリーミー系リゾット、魚介との相性にも優れています。軽やかさだけでなく、しっかりした構成と心地よい余韻が楽しめます。
Saint Damien(サン・ダミアン)
ドメーヌ・サン・ダミアン(Domaine Saint Damien)は、フランス南ローヌ地方ジゴンダスを拠点に、1821年以来、世代を超えて受け継がれてきた家族経営のワイナリーです。1979年にジョエル・ソレル氏が、かつて洞窟近くにあった聖ダミアンの小さな礼拝堂に因んで名付けたこのドメーヌは、現在15ヘクタールのジゴンダス、さらにプラン・ド・ディウを含む合計45ヘクタールの畑を所有しています。
2012年より有機栽培に完全移行しており、アルプス地方の有機肥料、銅・硫黄など天然由来の防除剤、草生栽培や機械耕作など土壌保全に力を入れています 。
醸造はすべてドメーヌ内で行われ、テロワールの個性を際立たせるため、パーセルごとの厳密な選果を実施。主にコンクリートタンクや熱制御可能な大型タンク、伝統的なフードル(大樽)を使用し、ノンフィルターで瓶詰めする自然派スタイルです 。
ジゴンダスでは、「ヴィエイユ・ヴィーニュ(古木)」、La Louisiane、Les Souteyrades、Clovis Saurelなど複数のキュヴェを展開。平均樹齢40年から70年以上のグルナッシュ、ムールヴェードルを主体に、サンソーやシラーも加える多様なブレンドを採用しています。プラン・ド・ディウ村でもグルナッシュ80%、ムールヴェードル20%の「ヴィエイユ・ヴィーニュ」を展開し、木樽・コンクリート・フードルによる酒質の複雑性と一貫性を追求しています。
コート・デュ・ローヌでは、La Bouveau(Côtes du Rhône)と呼ぶシラー80%、古木サンソー20%のキュヴェや、Vin de France「Le Dix de Saint Damien」など家飲み向けラインも展開。
2013年に醸造家である息子ロマン(Romain Saurel)が正式に参画し、父のジョエルと共同で伝統と革新を調和させるワイン造りを継続。国際的な評論家からの高い評価も得ており、Robert Parker(Wine Advocate)ではジゴンダス各キュヴェが91 97点、コート・ド・ローヌやプラン・ド・ディウも90点台を獲得するなど、本格派ながら幅広い層に支持されています 。
以上のように、ドメーヌ・サン・ダミアンは“家族の歴史”、“テロワールへの尊敬”、“自然派・持続可能な栽培・醸造”、“世代をつなぐ革新”を礎に、多彩なキュヴェと世界水準の品質を提供する南ローヌの代表的生産者です。
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